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2018.12.10
ワキガ治療と多汗症治療の違い
ワキガや多汗症で悩んでいる方はかなり多いと思います。
もちろん、ワキガと多汗症、両方ともある方もいらっっしゃいます。
でも、ワキガと多汗症とでは原因となる汗腺が異なります。
ワキガの原因となる汗腺はアポクリン汗腺と言います。
腋下、肛門周囲、乳輪、外耳道などに分布し、毛穴に開いています。
多汗症の原因となる汗腺はエクリン汗腺と言います。
身体中のほとんどの体表面に分布しており、人間が出す汗のほとんどが
このエクリン汗腺です。
上の図は皮下のアポクリン汗腺とエクリン汗腺の位置と分布を示したものです。
ワキガの治療はアポクリン汗腺を出来るだけ取り除くのが目的ですが、
大きく分けて2種類の方法があります。
ワキの皮膚を数センチ切開して、ワキの皮膚を裏返しにめくり、直接見ながら
アポクリン汗腺を取り除く方法です。箭徐法、直視下法、などと呼ばれています。
もう一つの方法は、ワキの下約1センチ程度の小さな穴から特殊な器械を入れ、
ワキの皮膚の裏側を削りながら吸引する方法です。シェービング法、吸引法等
様々な呼び方があります。
当然、箭除法(直視下法)の方が手術の効果は高くなりますが、傷跡が残ります。
多汗症の治療はエクリン汗腺を取り除く治療ではありません。
神経から汗腺に向けて神経伝達物質(アセチルコリン)が放出されると、
汗腺が刺激を受けて汗が出ます。
ボトックスはこのアセチルコリンの放出を抑える働きがあり、ボトックスを注射した
周辺の汗腺から汗が出なくなります。
したがって多汗症の治療にはボトックス注射が有効です。
ただしボトックスの効果は約半年なので、多汗症による汗染みなどが気になる方は
薄着になる前の3月頃の治療がお勧めです。
以上、ワキガ治療と多汗症治療の違いをご説明しました。
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