今回は久しぶりに刺青除去についてお話いたします。

今回の患者さんは実は他院ですでに治療を行っており、その跡が気になる、

ということで来院されました。

「タトゥアウェイ」という刺青を取る器械らしいですが、患者さんから聞いて

はじめて知りました。

調べてみると。回転する細い針で皮膚を削り、そこへ高濃度の乳酸を注入して

刺青の色を消す仕組みらしいです。

どの病院の説明にも「人によって色素沈着、肥厚性瘢痕を残すことがある」と

記載されています。

つまり、患者さんは「跡が残るかもしれない」ということを承知の上で施術を

受けることになります。

最初に診察をした時はびっくりしました。

確かに刺青は薄くなっていますが（消えてはいません）、それ以上に目立つこの斑点！

いくら刺青が目立たなくなっても、これでは患者さんにとっては苦痛でしかありません。

点状の瘢痕は前腕の主に縦方向に散在していますが、手関節付近はほぼ半周以上にわたり

広がっているため、縦軸方向だけでは取りきれません。

手関節付近を無理に縦軸方向に取り除いてしまうと、手や指先の血行障害を引き起こします。

したがって、手関節付近は横軸方向に取り除き十字に切開する方針で予定を立てました。

２回に分割して行う予定です。

刺青治療後の瘢痕切除の１回目の術前と術後１週間目の写真です。

十字の傷跡は残りますが、刺青の跡が残り、しかも茶色い斑点が広がっているより

精神的にははるかに楽だと思います。

もう１回の手術で完全に取り除く予定です。

横浜美容クリニック（美容外科）　横浜美容クリニック（美容皮膚科）